5位入賞の喜びはやはり計り知れない
(ツール・ド・フランス09、見事5位入賞のマーク・カヴェンディッシュ選手)
中庸かつすごいということ
この世には優劣に順位をつけて争う大会や催し物が無数に存在している。
そうしたものの中で
中庸かつすごいという印象を万人に
与えるということはどれほど大変なことだろうか。
「1番じゃなくちゃダメだ、ダメなんだ」
という首位至上主義
「出場することに意義がある。順位は何位であろうと構わない。」
という出場至上主義
「オレなんて・・・・、へへへ。オレなんてどうせ最下位だよ・・・。」
という最下位意識呆然自嘲至上主義
「ブービー賞って何?すごいことなの?ねぇ?これってみんなに言っていいの?ねぇ?!あぁ・・、もうヤダ!!!」
というブービー賞存在原理懐疑至上主義
などなど、数え上げればキリが無いほどに
人々の順位というものに関する考え方や意識は様々である。
ただ、そういった無数の考え全てに一塊の中心が存在すると
あくまで私の独断と独善ではあるが、思えて止まない概念がある。
それは
「5位入賞って、いい感じにすごいよね。」
という概念である。
「5位入賞って、いい感じにすごいよね。」至上主義
1位2位3位はすごくて当たり前。表彰台乗ってるもん。
4位は惜しい!!もう少しでベスト3!!!
6位7位、いい位置だ!!来年ベスト5を目指そう!!
8位9位10位、ご苦労様!!次はもっと上の順位になるぞ!!
うん、やっぱり
「5位入賞って、いい感じにすごいよね。」
ベスト3には入れてないし、
ベスト5じゃ最下位で、
ベスト10でも真ん中。
その中庸さが心地よい。
なにせ入賞という語感が良い。
日本ならではの中庸至上主義的感覚と相まってしまうと
さらにその凄みを増すような感覚がする。
5位入賞の良さをみなさんにも分かって頂く為に
この記事の本題はいとも簡単かつ単純です。
色んな大会の5位入賞を報じるニュースサイトのホットな記事をいくつか紹介し
みなさんに5位入賞というものの良さを共感していただきたいと、
ただそれだけのことなのでございます。
- 日本選手権で保平加奈恵が5位入賞!!・・・日本陸上競技選手権大会2012*1
見事5位入賞の保平さん
'6月8日(金)~6月10日(日)
大阪市長居陸上競技場で行われた
日本陸上競技選手権大会(兼ロンドンオリンピック代表選考会)において
京都産業大学、保平加奈絵(法4年次)が女子砲丸投で5位に入賞しました。
本学関係出場者の成績は以下のとおり
<6月8日>
女子10000m決勝 九嶋映莉子(経済2年次) 34:03.73
女子円盤投決勝 保平加奈絵 47m21(8位)
男子400m予選 金子暁(本学職員) 47.38
<6月9日>女子砲丸投決勝 保平加奈絵 47m21(5位) (一部抜粋) '
いやー、梅雨真っ只中で天気も悪い中よく頑張った、
保平さん!!なんて読むのでしょうか、教えてください。
- ロズベルグにお咎めナシ、5位入賞が確定・・・2012 F1バーレーンGP*2
見事5位入賞のロズベルグさん
ハミルトン(マクラーレン)とアロンソ(フェラーリ)を
コース外に押し出したとする行為について
長く審議が続いたが、ペナルティは下されなかった。
ロズベルグはT3の出口でポジションを守るために右に動き
ハミルトンをコース外に押しやった。
また、別の周には同じ場所でアロンソもコース外に押し出されている。
スチュワードはレース終了後に問題を調査。
事情聴取も行ったうえで
ロズベルグは「ポジションを守るために許されたストレートラインのマナー」
だったと判断した。
これによってメルセデスAMGの
ロズベルグ5位、シューマッハ10位
というダブル入賞確定となった。 (一部抜粋) '
カーレース最高峰のF1で5位入賞
それだけでもすごいのに一時はペナルティで5位脱落も危ぶまれた中での5位入賞。
非常に価値のある5位入賞だ。
それだけでもすごいのに一時はペナルティで5位脱落も危ぶまれた中での5位入賞。
非常に価値のある5位入賞だ。
- 【嬉野・太良】若手充実5位入賞視野・・・第52回佐賀県内一周駅伝大会*3
見事5位入賞、を視野に入れる嬉野・太良、福田監督
' 昨年は21区間でチーム歴代記録を塗り替えた。
前年の9位から7位になり、敢闘賞を獲得。
今年も高校生、大学生ら若手を中心に戦力は昨年以上に充実しており、
「5位入賞が見えてきた」と福田監督。
30年ぶりの快挙を視野に入れる。 (一部抜粋) '
前年の9位から7位になり、敢闘賞を獲得。
今年も高校生、大学生ら若手を中心に戦力は昨年以上に充実しており、
「5位入賞が見えてきた」と福田監督。
30年ぶりの快挙を視野に入れる。 (一部抜粋) '
この記事の良さは何と言っても5位入賞視野という語感の良さにあるだろう。
5位入賞を視野に入れて頑張っているというそのひたむきさにもう5位入賞させて
あげたい。そんな気分にさせてくれる。
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
いかがだっただろうか。
5位入賞にも様々な思惑や悲喜交交に満ちた
人間ドラマが存在するということ。
そして何より
5位入賞という言葉の持つ不思議な力のようなもの
それらを読者のみなさんが少しでも感じてくれたとしたら
筆者として非常に幸いなことである。
まとめ:まぁでもどんな大会かによる。
ここまで情熱的なテンションで記事を書いて来て何だが、
5位入賞の価値は大会の規模とか内容とかにもよるから
一概に5位入賞が総じて素晴しいとは言いがたいのも事実だと感じた。
5位入賞の価値は大会の規模とか内容とかにもよるから
一概に5位入賞が総じて素晴しいとは言いがたいのも事実だと感じた。
しかし、5位入賞という言葉の語感の良さ、かつ「中庸な感じで実はすごい」という感覚はなんとなく受け取って頂けたかなと思う。
最終的にはtwitterで色んな大会の5位入賞を知らせるbotか何かをつくれたらいいなぁ。
「お詫び」
- 本文の記事の内容で、抜粋記事の5位入賞者をバカにしていると感じてしまう読者の方もおられるかとは思われます。しかし、最終的に5位入賞の素晴らしさを伝えるというのがこの記事の本分であることを十二分にご理解頂けますよう、何卒よろしくお願いいたします。
- 記事冒頭の写真で喜びを表現している自転車ライダー、マーク・カヴェンディッシュ選手は、この時ツール・ド・フランス2009で5位入賞ではなく、優勝していました。5位入賞の喜びの表現では無いことを改めてお詫びさせていただきます。
[出典]
*1 http://post.kyoto-su.ac.jp/s/club/news/?s=51
*2 http://response.jp/article/2012/04/23/173389.html
*3 http://www.saga-s.co.jp/ekiden2012/team.0.2135320.article.html
提案の月曜日,カナザワケント