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2012年11月28日水曜日

【対談】自然工房 はまぐち農園 浜口 雅樹さん × 徳寿園 フジモトユウキ 後編

自然工房 はまぐち農園 浜口雅樹さん × 徳寿園(muff)藤本雄大 後編
mufufutimes本日も先週からの引き続き、
三重県御浜町で農薬・殺虫剤等を一切使用せずに
みかんの栽培を行うはまぐち農園の浜口 雅樹さんに
色々とお話をお聞きしています。
今回は、浜口さんがなぜ農薬を使わずにみかんを
育て出したのか、などなど熱い想いを聞いています。


前回の対談記事はこちら


〜自然工房 はまぐち農園 浜口雅樹さんの紹介〜
三重県御浜町で、御浜自然農法の柑橘を栽培。
環境共生型農業を目指し、環境を維持している
動植物や善玉菌を大切にするため、
殺虫剤・殺菌剤・ホルモン剤・防腐剤・
ワックス剤・除草剤は、一年を通して一切使用せず、
温州蜜柑、文旦、甘夏、日向夏などの栽培を行う。
1978年5月17日生まれ。現在34歳。
ご夫婦には息子さん二人がいらっしゃる。
藤本とは東京・青山で毎週末行われている
ファーマーズマーケットで知り合う。
Facebook:自然工房 はまぐち農園 


(前回の対談の続きです。)
 

藤本  誰だって今まで生きてきた中で「常識」というものが 
    頭の中にある。農家さんの中には「農薬などは使うの
    が当たり前」と考えられている方が多いということは
    確かにぼくも感じます。ですが、浜口さん!
    浜口さんはそもそもなぜ柑橘類の果実を育てる農家
    さんになられたんですか?

浜口  もともと祖父母がみかんの栽培をしていました。
    高齢になり、もうみかん栽培をやめようとしていました。
    ちょうどぼくはその頃結婚をし、色々考えた結果、
    会社を辞めて、あとを継ごうと決心しました。
    最初は、祖母にみかん栽培の基本を1年かけて教えて
    もらいました。それがみかん農家としての第一歩です。

藤本  へー、じゃあおじいちゃん、おばあちゃんさぞかし
    嬉しかったでしょうね。
    おばあちゃんにはどんな栽培方法を教わったんですか?

浜口  本当にオーソドックスな栽培方法です。
    「この時期にこれぐらい農薬を蒔け」ってな感じで。

藤本  それからなぜ無農薬で栽培するようになったんですか?

浜口  ぼくは農薬が体質に合わなかった。農薬をやると、
    いつも目や内臓がどっと疲れたようになり、何日間か
    寝込まないといけなかったんです。
    あとは、虫が死んでいくのを見たとき、なんか違うなと思いました。
    もっと自然に、自分たちの口に入るものを作っているのに・・・
    そんな気持ちから農薬を使わずに栽培できないのか
    独学で勉強を始めました。

藤本  独学で勉強されていくうちに「無農薬でもいけるかも!」
    と思われたわけですか?

浜口  そうそう、「やってみよう!」と思いました。
    家族に安心安全なものを食べさせたい、人が食べるもの
    なのにやっぱりおかしいよ、そんな一心で。(笑)

藤本  今、日本人の1/3の方が、アトピーらしいです。
    現代社会の環境や、親からの遺伝的な要素が発症の素因と
    言われていますが、一方で今では農薬や化学肥料、食品添
    加物などの人の体内でうまく分解できないものが影響して
    いるんじゃないかと言われていますよね。 
    大分県で農薬、化学肥料を使わずに「循環農法」で野菜を
    育てる赤峰勝人さんは、著書や講演会の中でよく話される
    お話があって、アトピー患者との出会いのお話なのですが、
    こんなお話です。
    
※以下は、digiper特別インタビュー内での記事より一部抜粋
 「『土の生命、人の生命』循環のはなし」
赤峰:
 ・・・そんな時、突然畑に24歳の歯科衛生士と名乗る女性 が現れて、「アトピーを治してください」と言ってきた。当時アトピーという言葉すら聞いたことがなく、ただ「大変なんだ、大変なんだ」と言っているんで す。話すうちにそれが病気のことを指しているということが分かり、「それなら病院へいかにゃあ、わしゃ百姓やから」と言ったんですが、彼女は二十年以上病 院に通って治らないと言いました。
当時、玄米食をすでに始めていましたから、玄米と野菜、沖縄のシママースを使って作る味噌、それから漬物、梅干。彼女に、まずはこれらだけで食事療法に取り組んでもらったんです。そして薬をやめるように言いました。
一週間後に彼女が現れた、その姿を見たときは正直ゾッとしました。顔中血だらけ、かさぶただらけで、生きた皮膚が全く見えない。どうしてこんなことを引き受けたのか、逃げられるなら逃げ出したいとさえ思いましたよ。でも、彼女の怯えた目を見て逃げられなくなった。
一週間に一回、場所を決めて会うことにして、その食事療法を続けました。すると、4週目に顔全体にあったかさぶたが半分ほどになって、3ヶ月後にはきれいな皮膚に戻っちゃった。
それから赤峰の人生の狂い始めなんですよ。(笑)
桐谷:
狂い始めですか(笑)
赤峰:
クチコミというのはすごいね、次々に重症のアトピーの人が来るようになってしまって。はじめた3年間くらいは怖かったんだけど、というのも、アトピーがうつるんじゃないかと思ってね・・・でも続けているうちにうつるものじゃないという事が分かって。
それから、無農薬野菜と名のつくものは世の中にいっぱいあるけれど、アトピーの人が食べられるものはなかなか無いんだなということも分かってきた。そのこ とをアトピーの人との出会いが与えられたのだと勘違いの中でやる気になって(笑)、それから積極的にアトピーの食事指導を始めました。
指導というのも、まず食事ノートを作ってもらって、食べたものを正確に記録してもらうだけです。ただし一品たりとも逃さないように。その中から、化学的な ものを全て外していったんです。そうすると、みんな次々に治っていく。それを続けていたら、とうとうアトピーが出ている場所によって、食べているものの違 いまで分かるようになっていきました。いつの間にかアトピー治しの専門家のように思われるようになってしまったんですよ。
クチコミというのはすごいね、次々に重症のアトピーの人が来るようになってしまって。はじめた3年間くらいは怖かったんだけど、というのも、アトピーがうつるんじゃないかと思ってね・・・でも続けているうちにうつるものじゃないという事が分かって。
それから、無農薬野菜と名のつくものは世の中にいっぱいあるけれど、アトピーの人が食べられるものはなかなか無いんだなということも分かってきた。そのことをアトピーの人との出会いが与えられたのだと勘違いの中でやる気になって(笑)、それから積極的にアトピーの食事指導を始めました。
指導というのも、まず食事ノートを作ってもらって、食べたものを正確に記録してもらうだけです。ただし一品たりとも逃さないように。その中から、化学的なものを全て外していったんです。そうすると、みんな次々に治っていく。それを続けていたら、とうとうアトピーが出ている場所によって、食べているものの違いまで分かるようになっていきました。いつの間にかアトピー治しの専門家のように思われるようになってしまったんですよ。
  
藤本  こういったお話を聞いていると、アトピーだけでなく、
    今の現代医学ではまだ証明されていない色々な病気は
    農薬や化学肥料、食品添加物などが関係しているんじゃ
    ないかと思います。
    浜口さんの言葉をお借りするなら、「自然じゃない」なと。

浜口  そういったことは科学的にはまだ証明されていなくても、
    ぼくは山や大地から学ぶというか、「自然の環境に出来る
    だけ近づける」ことを意識しています。
    微生物の働きを生かし、養分を蓄えさせ、身を守らせる。
    草も農薬などで除草しません。その草が枯れたらまた養分
    になるわけですから。

藤本  べ、べ、べ、勉強になります!!

浜口  藤本くんも無農薬・無化学肥料でお茶栽培してるやん。(笑)

藤本  そうなんですよね。ただ、改めてそういうお話聞くと
    こう、なんというか、復習みたいな気持ちになって。(笑)
    最後に、今、はまぐち農園さんのおすすめの商品を教えてください。

浜口  今は温州みかんですね。完熟してて旨みたっぷり、適度な酸味も
    あってとても美味しいです。
    皮まで安心して食べられるのでマーマレードにしたら美味しい。(笑)

藤本  それ、絶対に美味しいですね!ワックス剤などを使って
    いないため、皮まで食べられる・・・
    そして、決めゼリフ「旨みたっぷり、適度な酸味」・・・最高。
    3キロ、5キロ、10キロで注文できるんですね!
    読者の皆様、年末年始、こたつでどうですか?
    ご購入はこちらからどうぞ!
    ⇒ 自然工房 はまぐち農園

浜口  宣伝もしてくれるんですね。ありがとうございます。
  
藤本  何をおっしゃいますか!今日は本当にありがとうございました。
    また一度、浜口さんの農園見に行かせてください!

浜口  むちゃくちゃ遠いですよ。伊勢のさらに奥だけど・・・

藤本  ・・・・・
    またトーキョーのファーマーズマーケットで
    お会いしましょう!!(笑)

浜口  そやね。楽しみにしてますよ。

藤本  ぼくもです。ありがとうございました!


《最後に》
ぼくらの対談記事どうでしたか?
無農薬でお茶を作ったり、みかんを育てることは少し手間が増えたり、
収穫量が少なかったり、色や形が悪かったり・・・
本当に色々ありますが、信念を持って作っています。
そういった生産者の皆さんとゆっくりとお話できる場所の
ひとつが、対談の中でも出てきましたが、東京青山・表参道
にある国連大学前広場で毎週末行われているファーマーズ
マーケットです。
企画・運営されている方が若い「男子野菜部」の皆さんで、
とてもオシャレで、立派なマーケットが開かれています。
関東に遊びに行かれる際は、ちょっと寄り道するのもいいと
思います。すっごく楽しい気分になれます。午前中がおすすめです。

ちなみに、はまぐち農園さんはこの冬毎週のように出店される
みたいですので、ぜひ!
徳寿園は、来年1月にまた出店したいと思っています。
ぜひこちらもチェックしてみてください。
Farmer's Market @UNU



【対談】自然工房 はまぐち農園 浜口 雅樹さん × 徳寿園 フジモトユウキ

    


ど田舎の水曜日,フジモトユウキ