RSSリーダーで購読する

Google Readerへ追加

2012年7月19日木曜日

【社会欄】新幹線を考える、その短縮された時間(とき)を想いながら



新幹線を考える、その短縮された時間(とき)を想いながら





2014年には東京から長野を通って金沢まで新幹線で繋がる予定である。
現在、東京から金沢まで電車で行くと所要時間は約4時間である。
これが新幹線ができると約2時間30分で収まる。





つまり約1時間30分の短縮である。






1時間30分…





簡単に言えば、要は90分。





90分とはあなたにとってどのような時間だろうか。





大学生に言わせればそれは、退屈な授業1コマの時間である。

もしくは飲み放題のラストオーダーまでの時間だ。
大抵の場合、90分を超えると次のオーダーは頼むことは出来ない。




大学時代の授業1コマ90分は今振り返るととてつもなく儚い。(当時は心底長かった)
90分の飲み放題、短く感じたあの時間を今振り返ると底果てしなく長く思える。





90分。







それは膨大な時間であると同時に視点を少し変えると驚くほど儚い時間である。

逆もまた然りである。







今の時間感覚と、未来の時間感覚は、

違う、こともある。





社会人に言わせれば少しでも短縮したい時間かもしれない。
立て込んだ仕事を抱えているときは喉から手が出るほど欲しい時間かもしれない。

でも次の日に振り返れば、
あるいは1年後に振り返った時、どうだろうか。




例えば新幹線が東京と金沢を結んだ時、
人生の90分を短縮された人々は何かを失っているのかもしれない。





その90分を無駄な時間と人は言うかもしれない。










本当にそうなのだろうか。












本当にそうなのだろうか。







今は気づいていなくとも、数年後には分かってくるのかもしれない。






その時にはもう遅い。






その90分があったから読めた本があったり、聞けた音楽があったり。
それがきっかけとなって考えられたことや分かったこともあったかもしれない。






失ったその時間を、気づいた時に取り返す術を我々はまだ知らない。






それは短縮すべきか、否か。





まだ新幹線に乗っていない今こそ、再考するべき時なのかもしれない。

いや、そこのあなた、知らない間に新幹線にもう乗っているのかもしれませんよ。






その短縮が、その早道とは限らない。






以上、muffのノムラでした。
来週もよろしくお願い致します。

不安定な木曜日, ノムラカズユキ

2012年7月18日水曜日

【ことばの時間】響きわたる名コピーとモンモン大学生時代

コピーライターに憧れた大学時代


わたくし藤本ですが、大学時代にですね、一瞬コピーライターに憧れた時期がございまして、

あの、日常に溢れることばをセンスよく組み合わせてですね、心にスッと届ける感じ・・・

僕の中でコピーライターはまさしくかっこいい大人の職でした。


中でも、今も第一線で活躍される糸井重里さんのコピーはやはり素敵でした。


 「生まれた以上は、幸せになりたい。」
糸井 重里
日本テレビ・24時間テレビ『愛は地球を救う』(1981年)

 

ちょっと24時間テレビのコピーにしては、重い感じがしますが、大学時代、モンモンとしていた僕にはこのコピーと出会ったときの心の響きようはすごかったんです。

 


もう一つ、糸井さんのビビビとくるコピーを紹介します。


「本読む馬鹿が、私は好きよ。」
糸井 重里
パルコ(1988年)

 

これまたちょうどですね、大学時代、やたらと小説やら哲学書なんぞを、お金もないのに「男の教養」「男の幅」を養うためにと買っては純喫茶に入り、何時間も読みあさった時期がございました。
 

金はないのに、時間はある。

そんな僕を糸井さんは救ってくれた。

しかもその行動が、女にモテると・・・
 

僕にとっては、除夜の鐘をこれでもかと連打したかのように心に響くコピーでした。


 

それでは、今日は最後にコピーライターは糸井さんではないのですが、大学時代のなんとも切なく、懐かしい記憶が思い出される一倉宏さんのコピーを紹介してお別れしたいと思います。


 

「ウイスキーの中には、俺の独立国がある。」
一倉 宏
サントリー・ウイスキー(1988年)





 


初めてこのコピーが掲載された上の画像を見たとき、僕はことばが出ませんでした。
 

なぜか。

響きすぎて。


ほんとにことばは出ませんでしたが、近くのスーパーのお酒コーナーに自然と足だけは向かっていました。


サントリーのウイスキーを買ったはいいものの、どんな飲み方をするのかわからない上に、「男はなんでもロックだろ」と思い込んでいた当時の若かりし20歳の僕は、出来るだけこの画像っぽいグラスを探してウイスキーをなみなみに注ぎ、飲みました。

ごくっ、ごくっと目をつむり、ビールのように飲む・・・


・・・もう、この日は何もできませんでした。
 

当時の僕は、居酒屋に行っても生中一杯で「もういいです、どうか眠らせてください」となる実に情けないモンモンでした。

そんなモンモンが自分の独立国を開くためにウイスキーを飲んでも、ただ頭が痛くなるだけでした。
 

非常に懐かしい大学時代の思い出です。


25歳になった僕は、あの頃の僕に比べ、少しだけお酒が飲めるようになりました。

いつか独立国を宣言できる日はくるのでしょうか。

いつか画像の中上健二氏のように、ウイスキーロックの似合う男に僕はなりたいです。


それではまた来週、お会いしましょう。

 

ど田舎の水曜日,フジモトユウキ

2012年7月17日火曜日

【仕事情報】肉体労働の日々[豆腐屋編ー前編]



こんにちは、火曜日担当ツノダです。

今週は「仕事の裏側」をテーマに私の経験した仕事についてお話させていただきたいと思います。


私は昨年、2011年の4月、関西の大学を休学し、震災直後まだ薄暗い大都市東京へ引っ越してきました。

そしてこの一年間様々な仕事を転々としてきました。


豆腐の引き売り、八百屋、日雇い労働各種、イタリアンのキッチンアルバイトなどと並行して
インターンで計2社勤務させていただいていました。

「大学休学してまでなにしてんのこいつ」「せめて関西でやれよ」「意味がわからん」などといった暖かい声が聞こえてきそうですね。


仕事選びの基準として私が設定していたのは「実際なにしてるのかわからないこと」でした。

そして東京にきてまず最初にはじめた仕事、それが豆腐の引き売りでした。



豆腐の引き売り


豆腐の引き売り、といわれてみなさんスッとイメージできますでしょうか。


眉間にシワを寄せて「え、あの、アレ?」と苦笑いをされがちのそう、アレです。

リアカーに豆腐を積み込み「ぱ〜ぷ〜」というラッパの音を響かせるアレです。

ラッパがうるさいと怒られることもありました

ちなみに「ぱ〜ぷ〜」というのは「と〜ふ〜」と言ってるんですね。



さてみなさん、豆腐の引き売り、実際なにしているか想像できますか?


豆腐をリアカーに積んで歩いておばちゃんに売る


はい、

まじで、これだけなんです。

これまじです。

が、今日はこれ、少し詳しくご紹介したいと思います。



豆腐屋の一日


豆腐屋の朝は意外と遅く、朝8時過ぎに倉庫へ出向き発注した商品の検品、リアカーへの積み込みをはじめます。

9時には倉庫を出発し、10時には自分の引き売り歩くエリアへ到着し売り始めるのが理想です。


お気付きですか?


倉庫から自分のエリアまでだいたい1時間(遠い人で1時間半)歩かされるんですね。

距離で言うと平均で5〜6kmくらいでしょうか。


阿呆か。と本気で思いますが、これにはいくつか理由がありまして、

・道中道行く人に売ることができる
・近くにエリアを設定すると売り子の間でお客を取った取られたとの揉める原因となる
・駅での立ち売り販売がかぶらないように
などです。


ひとつのエリアは週に一回、同じ曜日に同じ人が歩き、ひとつのエリアに複数の人間があてられることはありません。
 
muffでいうと、月曜日はAエリアをカナザワ、火曜日はBエリアをツノダ、行って来い!
ってな具合ですね。
 
そのため、完全に個人の努力にまかされ、毎週根気よく歩き続けることで顧客を開拓していくわけですから、別の曜日にたまたまとはいえ、
 
「あー昨日カナザワくんから買ったから今日はいらないわ、また買うわね」
なんて言われてお客さんを取られたらたまらないわけですね。



「自分のエリア」をどうやって決めるのかといいますと、地図を渡され、会社のほうから「この〇〇の1丁目〜6丁目まで歩いて」といわれます。

「え?え、っつと、お客さんとか、え、どう歩いたらいいんですか、え、え…」

と最初戸惑ったことを鮮明に覚えています。


戸惑ってもアドバイスはひとつ「地図みて歩いたらわかるから」

しびれましたね。悪い意味で。



さて、10時にエリアに着くとただひたすら夕方まで引き歩きます。

ラッパをふきながら「おとぉ〜ふぅ〜」と叫びながら、歩き続けます。


商品が売り切れればその瞬間お仕事終了。

とは言えはやくても終わるのは16時ごろ。そこから帰るのにまた1時間、倉庫に帰って検品・次週の発注作業などありますから実際には18時くらいになります。


そして、売れなければ、売れるまで、
 
 
もう一度言います、

売れなければ、売れるまで粘ります。


駅前で21時ごろまで粘ることもままありました。



なんでそんなに頑張るのか。

売れなければ自腹買い取りが待っているからなんです……
 
 
 
 
 
 
少々長くなってしまったので今週はこの辺で、
続きはまた次週どうぞよろしくお願いいたします。

 
引き売りスタイルのツノダ記者
 
 ひとり歩きの火曜日,ツノダヤマト
 

2012年7月16日月曜日

【コラム欄】マイナーな自販機でマイナーなジュースを買ったら美味しかったので感動してこの記事書きました。


安心価格という抽象的すぎる表現。

マイナーな自販機にロマンあり


サントリーやコカコーラ、キリン、アサヒ、ダイドー、ポッカ、伊藤園…………飲料メーカーの数は多いがそれ以上に多いのが自販機の数。しかし、街中で見かけるのは大体がメジャーと言われるメーカーのもので、種類はおおよそ限られていると言っても過言では無い。


しかし、時たま見つけることがある。
立ち止まってしまい、「んん?なんだこの自販機。見たことないぞ……。メーカーは……んん、知らんなぁ……」
とさせられる自販機を。いわゆるマイナーな自販機


よく分からないロゴ
おいしいのか想像のできない飲み物
とりあえず緑茶とコーヒーはある
変なキャラクターが缶に印字されている
etc


そんな数々の魅力を持ったマイナー自販機を今回は少し紹介します。



1.MMC(三本コーヒー)





神奈川県に本社を置く飲料メーカーMMC。
香黒墨(コークス)焙煎という独自の製法で仕上げたコーヒー系飲料を中心としたラインナップとなっている。
関東、北海道では割とポピュラーだが、西日本での知名度は今ひとつ。
パチンコチェーンでの景品としてのシェアが大きいらしいので、パチンコ好きのあなたなら一度は飲んだことのあるメーカーなのではないだろうか。







2.沖縄ボトラーズ





UCCの関連会社で、沖縄県を本社に置く琉球ボトラーズ。
写真の琉球コーラや、シークアーサーソーダ、さんぴん茶などの沖縄色溢れるラインナップを揃え、地域密着型の経営をしている。
ちなみに、テレビCMは放送されるものの、自社のホームページを持たないという今時珍しいタイプの企業でもある。







3、タイガー





兵庫県神戸市に本社を置くタイガー。
自販機に東北大震災への募金箱を設置したことで有名。
サンガリアと同じく、全品100円で販売している。
観光フェリーに割りと多く設置されているらしい。



この3つの中で、あなたはどのメーカーの飲料を飲んだことがあるだろうか?



マイナー=売れていないでは無い


紹介した3つの企業、存じなかった方も多いと思うが、
実は全て安定した年商をあげている地元では優良企業と言われている飲料メーカー。
そう、マイナーだから弱小な企業というわけではない
この記事で言いたいのはそこである。
「本社のある県や地域に特化することで開発から製造、設置までをスムーズに行える」
「スケールメリットを生かした密度の濃いマーケティングを展開できる」等、
一見マイナーであることは弱みと思われがちだが、飲料メーカーにとっては実は強みでもあり、利点でもある
だからこそ、私達は日本各地で見たことのない自販機に遭遇するのかも知れない。
「喉が乾いたけど見たこと無い自販機だな、有名じゃないからマズいんだろうなぁ・・・、ちょっとやめとこう。」
と思い込むのは非常に危険。
自販機との一期一会を、読者のみなさんには是非楽しんでいただきたいものだ。



手動販売機


提案の月曜日,カナザワケント