RSSリーダーで購読する

Google Readerへ追加

2012年7月18日水曜日

【ことばの時間】響きわたる名コピーとモンモン大学生時代

コピーライターに憧れた大学時代


わたくし藤本ですが、大学時代にですね、一瞬コピーライターに憧れた時期がございまして、

あの、日常に溢れることばをセンスよく組み合わせてですね、心にスッと届ける感じ・・・

僕の中でコピーライターはまさしくかっこいい大人の職でした。


中でも、今も第一線で活躍される糸井重里さんのコピーはやはり素敵でした。


 「生まれた以上は、幸せになりたい。」
糸井 重里
日本テレビ・24時間テレビ『愛は地球を救う』(1981年)

 

ちょっと24時間テレビのコピーにしては、重い感じがしますが、大学時代、モンモンとしていた僕にはこのコピーと出会ったときの心の響きようはすごかったんです。

 


もう一つ、糸井さんのビビビとくるコピーを紹介します。


「本読む馬鹿が、私は好きよ。」
糸井 重里
パルコ(1988年)

 

これまたちょうどですね、大学時代、やたらと小説やら哲学書なんぞを、お金もないのに「男の教養」「男の幅」を養うためにと買っては純喫茶に入り、何時間も読みあさった時期がございました。
 

金はないのに、時間はある。

そんな僕を糸井さんは救ってくれた。

しかもその行動が、女にモテると・・・
 

僕にとっては、除夜の鐘をこれでもかと連打したかのように心に響くコピーでした。


 

それでは、今日は最後にコピーライターは糸井さんではないのですが、大学時代のなんとも切なく、懐かしい記憶が思い出される一倉宏さんのコピーを紹介してお別れしたいと思います。


 

「ウイスキーの中には、俺の独立国がある。」
一倉 宏
サントリー・ウイスキー(1988年)





 


初めてこのコピーが掲載された上の画像を見たとき、僕はことばが出ませんでした。
 

なぜか。

響きすぎて。


ほんとにことばは出ませんでしたが、近くのスーパーのお酒コーナーに自然と足だけは向かっていました。


サントリーのウイスキーを買ったはいいものの、どんな飲み方をするのかわからない上に、「男はなんでもロックだろ」と思い込んでいた当時の若かりし20歳の僕は、出来るだけこの画像っぽいグラスを探してウイスキーをなみなみに注ぎ、飲みました。

ごくっ、ごくっと目をつむり、ビールのように飲む・・・


・・・もう、この日は何もできませんでした。
 

当時の僕は、居酒屋に行っても生中一杯で「もういいです、どうか眠らせてください」となる実に情けないモンモンでした。

そんなモンモンが自分の独立国を開くためにウイスキーを飲んでも、ただ頭が痛くなるだけでした。
 

非常に懐かしい大学時代の思い出です。


25歳になった僕は、あの頃の僕に比べ、少しだけお酒が飲めるようになりました。

いつか独立国を宣言できる日はくるのでしょうか。

いつか画像の中上健二氏のように、ウイスキーロックの似合う男に僕はなりたいです。


それではまた来週、お会いしましょう。

 

ど田舎の水曜日,フジモトユウキ