まる1年が経ったわけでもないし、住民票を移したわけでもない。
それでも最近、福井県民に一歩近づいた気がしている。
住めば都。ただ単にそういうことなのだろう。
僕は本当に「福井」という地域が気に入っている。
「福井」に住んでいる人が気に入っている。
大切なのは、感じることと、馳せること。
【番外編:福井】穏やかな雨、濁った雲、美しい朝
穏やかな雨―
社会人の僕はやはり毎晩のように酒を飲む生活が続いている。
先輩と飲み、同期と飲み、福井女子と飲み、一人で飲む。
大好きなビール、そして美味しい福井の地酒。
酒を飲むほど全てがましになってくる。
角張ったものは丸みを帯びる。
凝り固まったものは骨格を無くし、よろけ始める。
酔いが回るほど、実は自分の感情を客観的に見つめられる。
気分が良くなってくると無性に風を浴びたくなる。
福井の夜風は少しだけ肌寒く、そして生ぬるい。
僕を取り巻く現実も、少しだけ肌寒く、そして生ぬるい。
外は、穏やかな雨。
濁った雲ー
日本海側の気候の特性。
例の通り福井も雲が多く、どんよりした日々が多い。
僕の仕事場のデスクからは雲があまり見えない。
幸か不幸か最近、担務が変更になったこともあり、主に内勤になった。
外に出ることは無く、クリアすぎる液晶画面と大半の時間を共にしている。
社内の気温は節電の関係で28度。
体感ベースでは30度を超えている。
感じるのはキーボードを叩く音と、やる気のない空調の音。
世界と隔離された空間で、無力な数字だけが目に映る。
誰にも見られていない、濁った雲。
僕もふと雲に思いを馳せる。
濁ってるのは、どっちの世界だ。
いったいどっち側なんだ。
今日も見上げれば、濁った雲。
美しい朝ー
だいたいの朝は美しい。
自然の強さを感じ、生命の儚さを垣間見れる。
福井の朝は、ひょうひょうとしている。
福井駅周辺は人が多いが、それでも都市圏に比べるとその比ではない。
それでも朝は独特で、人々の表情には微塵ながらも緊張感が漂う。
濁った雲の下、小雨交じりの朝。
傘をさすか、ささないか、その微妙な一線を福井県民もまた感覚で超えてゆく。
その感覚は的確で寸分の狂いもない。
We LOVE Fukui.
今朝もまた、美しい朝。
【次回】
今週は番外編でお送りしました。
次回はいよいよ(?)福井駅周辺エリアと大和田エリアの決着がつきます。(つけます)
心も天気も不安定、muffのノムラでした。
不安定な木曜日,ノムラカズユキ