おそらく日本で一番最先端な小学校の校舎、芝浦小学校。かっこいい。
世間では夏休み
世間ではすっかり夏休みの様相を呈しており
セミと小学生がその騒々しさで街のトップ争いを繰り広げている真っ最中なのである。
小学生達は長いようで短い夏休みにその生命を捧げるかのごとく、
懸命に遊び、力の限り声を挙げる。
そんな街中を元気に走り回る屈託なき小学生達の背中を見て
すでに20代も中盤に差し掛かってしまった筆者は
涙を流しそうになりながらいつもこう思う。
「ああ、海外の学校制度ってややこしいよなぁ。」と。
エレメンタリープライマリー論争
そんな論争が果たして世間で論議されてるのかはおよそ見当もつかないが、
少なくとも英語において小学校は
エレメンタリースクールとプライマリースクールの2つの呼び方が主要である。
おおまかな分け方としては
エレメンタリースクールは米国
プライマリースクールは英国
という風に分けられるようだが
しかしよくよく辞書で見てみると
「ただしその限りではない、どちらの国でもどちらも通用する」
といったような定義の仕方が目に付く。
いやいやはっきりしてくれよ
と思ってしまう。
エレメンタリーもプライマリーもどちらも英単語の意味としては
「初歩的な、まずはじめの、原点としての」
という意味であり、両者において意味の違いというものはほとんど無い。
つまりエレメンタリースクールとプライマリースクールの違いは
チョイスされている単語の違いでしかない。
canをカンと読むかキャンと読むかくらいの違いでしか無いということなのかも知れない。
言葉は国の間でこまやかな機微があるからこそ素晴らしい文化として成り立っていることは百も承知なのではあるが
このままでは英語圏の方と知り合い、もし出身した小学校がどこかを聞きたくなった場合にその人がまずアメリカ人なのかイギリス人なのか、その他の国の出身なのかを真っ先に意識しないといけなくなる。
うーん、それはややこしいなぁ、とも少し思う。
っていうかネイティブの感覚では
「別にどっちでもええわ、そんなもん」
という感覚なのかも知れない。
でもまたそれはそれでややこしい気もする。
完全に独善的な考えではあるが
日本式にミニスクール、もしくはスモールスクールってしてくれないだろうか。
ただしその場合
英国はミニスクール
米国はスモールスクール
となってしまっては本末転倒であるので
そこは統一する方向性で考えていただきたい。
まぁあくまでもこれは暴論である。
パプア・ニューギニアの学校制度がまたややこしい。
そんなどっちつかずのエレメンタリープライマリー論争さえも遙かに小さい問題と思わせるのが
パプア・ニューギニアの学校制度である。
何がややこしいかと言うと、どれが小学校なのか分からないのだ。
学制として三段階に分けられており
エレメンタリースクール(幼稚園・1・2年)
プライマリースクール(3・4・5・6・7・8年)
セカンダリースクール(9・10・11・12年)
の3つだ。
日本人の読者の方は一瞬頭がこんがらがるのではないだろうか。
まず3つの部門で分けられているのに、年次が加算方式である。日本のように
学別でリセットされない。そして米国英国での違いであるエレメンタリーとプライマリーが共存している。共存しているだけならまだしも、先程も述べたようにエレメンタリーとプライマリーの間には意味的な違いが無いはずなのに、エレメンタリーが完全に初学的な意味として通っている。さらにエレメンタリーの中に幼稚園が内包されているのもややこしい。もし幼稚園でバラ組だった場合パプア・ニューギニアでは「エレメンタリースクールのキンダーカートンのローズ」と説明しなければならないのであろうか。さらにセカンダリースクールと言っておきながら学制として3段階目である。セカンダリースクールの9年生はつまり「学制では3段階目のセカンダリーで9年目なのであと3年あります。」とか言うのだろうかセカンダリースクールってそもそも大学って意味なのだろうか。え、じゃあプライマリーが中高?じゃあエレメンタリーの1・2年が小学校か。ええ、でもそれじゃあ小学生の期間短くねえか?だとしたらエレメンタリーの1・2年とプライマリーの3・4年ってところかな?え?うわ、もう意味わかんない
まとめ:パプア・ニューギニアの学校には多分通わないからまぁいいか。
学校制度のややこしさ以前に、文章自体がまどろっこしくてややこしい気がするが、そこはまぁ良しとしよう。ひとつ分かることはパプア・ニューギニアの人に「どこ中?」は通用しないということだ。まずは「どこプライマリー?」と聞いてみるといいかも知れない。
学制が何であろうが、学校は楽しく学べればそれで良い。
(パプア・ニューギニア、プライマリースクールの生徒諸君)