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遺伝の法則で有名なメンデルさん |
いつもご愛読ありがとうございます、農作業で日々色黒になっているツノダです。
最近わたくし農業に携わっているということで、ちょっと今日は真面目にそういう話をしちゃおうかなと思いまして、「タネの話」なんてものをしてみたいとおもいます。
さて、突然ですがみなさま、F1種というタネをご存知でしょうか?
ぼくはハーフのひと美人多くて好きです
現在、農家の人たちが使用し、世の中に流通しているタネのほとんどがF1種(一代雑種)というタネです。
これは人工的に異なる形質を持った品種を掛け合わせて作った雑種の一代目のことをいいます。
人間に例えてみると、顔立ちのはっきりしたスタイル抜群だけどメンタル弱めの白人女性と
ちびでゴリラタイプでメンタル強めの日本人男性
の間にできた子供は、顔立ちのいいスラッとした抜群の外見と、ゴリラタイプの強い内面を合わせ持った素晴らしい子供
が生まれる場合があります。
注:例えばの話です
このとき表にでている形質(ここでいうと綺麗な外見と強いメンタル)を「優性」
裏に隠れている形質(ここでいうとゴリラ体型と弱いメンタル)を「劣性」といいます。
理科で習った「メンデルの遺伝の法則」というやつですね。
ちなみに上に上げた例のようないい感じの掛け合わせを「雑種強勢」なんていいまして、異なる形質のものを掛け合わせると親より優れた能力を持った次の世代が生まれることをいいます。
野菜の世界でいうと、甘くて綺麗だけど病気にかかりやすいトマト(ナタリーポートマン)と、味もイマイチ見た目汚いけど病気に強いトマト(muffフジモト)を掛け合わせて、甘くて綺麗で病気にも強いトマト(道端ジェシカ)を作る。
というかんじです。
2代目からが大変なF1種
しかし2代目からはちょっと具合の悪いことが起きてくる。
1代目雑種のときに隠れていた、表にでてきて欲しくない形質、上の例でいうと
トマトだと味が悪く見た目が汚い形質と病気に対する弱さ、人間だとフジモトのちびでゴリラタイプの体型とメンタルの弱さ、これは表にでていないだけでなくなったわけではないので、これがでてきてしまいます。
道端ジェシカに4人の子供が生まれたと仮に考えてみた場合
長女
次女
三女
四女
という4姉妹が生まれる、なんてことが起こる危険性があります。
ここでの劣性はメンタルの不安定さが三女に、ゴリラ体型が四女に少しでたかな〜という印象ですね。
こうなってしまうと大変なので農家の人たちは一般的に、甘くて綺麗で病気にも強いトマト(道端ジェシカ)ができるタネを毎年買うことで事件を未然に防いでいます。
実際のところはこれだけ個性豊か、というかバラバラの形質のものを持った野菜ができてしまうと出荷できない(実際のF1種は大変な数の掛け合わせをしているのでむちゃくちゃにバラバラになる)ので毎年新しいタネを買うことになります。
しかしまあ別にタネを買い続けなくてはならないわけではなく、
形質はバラバラとはいえタネはできるわけですから、野菜を作れない事はない。
タネ買う→育てる→タネ買う→育てる→タネ買う→育てる……………
というピストン運動ではなく
タネ買う→育てる→タネ採る→育てる→タネ採る→育てる…………
という自分とこで完結するサイクルをつくることもできるはずです。
好みのコ、指名して固定できるってほんとですか
となると、どのタネ選んで採るんだってことで、
「おい、おまえ、だれが好みなんだよ」
という話になりまして、
「は?沢尻っしょ」なんて話になりまして、イレギュラーなやつは
「えー!まじか!おれ絶対クリステルだわ!エリカとかまじ無理付き合えない!」
「え!オレ断然宮沢りえなんだけど!」
「うっそおまえ年上好きかよ笑」
「お、おれはやっぱクリステルかな…(アジャコングまじタイプなんですけど)」となるわけですが、ぼくは宮沢りえ派です。
とまあ採ったタネを育てて、お好みでよく育ったと思うもののタネを採り、育て、そのなかからまたよく育ったもののタネを採り育てる、というのを繰り返していくと、
その好みの形質が固定される。
ぼくのイメージでは道端ジェシカの中に潜んでいた宮沢りえの血をどんどん濃くしていく、というかんじなのですが、
この方法を「選抜固定法」といいます。
この形質が固定されたタネを「固定種」といい、
さらにいろいろな土地で古くから育てられ、その地域特有の形質を持ったものを「在来種」といいます。
有名な在来種でいうと「野沢菜」だったり、京野菜なんかがそれです。
さあ、あなたはだれを指名しますか?
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ちなみに「優性」とは子供を支配する形質、という意味で「優れている」という意味ではない。つまりこの3人でいうとぼくはジェシカ派 |
ひとり歩きの火曜日,ツノダヤマト